欧州議会の最大会派である中道右派の欧州人民党(EPP)は13日、来年1月に辞任予定のシュルツ議長の後任候補として、アントニオ・タジャーニ副議長(63)を指名したと発表した。
タジャーニ氏はイタリアの中道右派のフォルツァ・イタリアに属し、1994年から欧州議会議員を務める。2008年から2014年までバローゾ前欧州委員長の下で、副委員長として運輸担当と産業・企業担当をそれぞれ務めた。
EPPでは同氏を含む4人が次期議長候補に名乗りを上げていた。EPPのウェーバー党首は、「タジャーニ氏は経験が豊富で、欧州議会の内部と外部をつなぐ役割を果たせる」と評している。
同党は欧州議会(定数751)の中で最多の215議席を占めるため、これが推すタジャーニ氏は来年1月17日の議長選の有力候補となる。ただ、同氏が議長になれば、ユンケル欧州委員長、トゥスク欧州連合(EU)大統領と並んでEUの主要機関の要職を全てEPPが占めることになるため、第2会派の社会民主進歩同盟(E&P)は難色を示している。E&Pは、次期議長候補として独自にジャンニ・ピッテラ党首を選んでいる。
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