総選挙を来秋に控えるドイツで、4期目の続投を目指すメルケル首相の人気が急速に回復している。直近の支持率は59%と、9月時点から大きく13ポイント改善。先に同首相を党首に再任した与党・キリスト教民主同盟(CDU)とその姉妹政党のキリスト教社会同盟(CSU)の評価も上向いている。公共放送ARDが世論調査機関インフラテスト・ディマップに委託して行った調査で明らかになった。
次期首相候補として、メルケル氏を社会民主党(SPD)の党首を務めるガブリエル副首相兼経済・エネルギー相と比べた質問では、メルケル氏を望むとしたのは57%で、ガブリエル氏の19%を大きく上回った。一方、先にドイツ政界への復帰を目指し、SPDから総選挙に出馬する意向を示した欧州議会のシュルツ議長との比較では43%対36%と、リードは縮小する。
なお、シュタインマイヤー外相の次期大統領としての資質については、82%が好意的な見方を示したのに対し、12%は否定的だった。同氏の外相としての働きぶりに対する満足度は79%に上っている。
国際社会におけるドイツの役割をさらに拡大することには56%が賛同し、37%が反対している。
一方、同調査が1997年から定点観測を続ける政党支持の最新動向では、「次の日曜日に選挙が行われたらどの政党に投票するか」との問いにCDU・CSUと回答した人は35%と、前回から2ポイント上昇した。SPDは22%と横ばい。ユーロ圏解体と反難民を訴える「ドイツのための選択肢(AfD)」は1ポイント低下し13%だった。
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