英政府は欧州連合(EU)離脱について全体計画を持ち合わせておらず、離脱戦略も向こう半年間はまとまらない可能性があるという。英紙タイムズが入手した政府の内部文書を元に報じた。
この文書は、コンサルタントが内閣府向けに作成した「ブレグジットの最新情報」と題する11月7日付のもの。これによれば政府内ではブレグジットを進める人員が不足し、各省では500件を超えるプロジェクトを計画しているが、新たに3万人の公務員が必要になるという。
また、メイ首相がブレグジットに関する決定や詳細を1人で抱え込んでいると批判。さらに、政権内では6月の国民投票前のキャンペーンで離脱派に属したジョンソン外相、デービスEU離脱相、フォックス国際貿易相と、残留派だったハモンド財務相とクラーク民間企業・エネルギー・産業戦略相の間で対立があると指摘。さらに雇用や投資の維持をめぐって、ブレグジットで影響を受けないよう保証を求める大手企業から「政府は銃を突きつけられている」という。
これに対して政府の広報官は、「政府報告書ではなくメモに示された主張は見覚えがない」として、内容を否定している。
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