メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)と姉妹政党でバイエルン州を地盤とするキリスト教社会同盟(CSU)、社会民主党(SPD)による連立与党は14日、SPDに所属するシュタインマイヤー外相を次期大統領の候補者に指名する方針で合意した。ロイター通信などが伝えた。
来年2月に行われる次期大統領選をめぐっては、与党3党はかねて、統一候補を擁立する取り決めを交わしていた。SPDは先に、シュタインマイヤー氏の擁立を2党に打診したが、CSUから反対の声が上がるなどしたため協議を続けていた。今回の合意で、シュタインマイヤー外相が次期大統領に就く可能性が高まったが、外相の後任候補については「時期尚早」としてコメントを控えている。一部では欧州議会のシュルツ議長が有力候補とみられている。
シュタインマイヤー外相はトルコにおける人権侵害を公然と非難しているほか、英国の欧州連合(EU)離脱に向けた交渉では強気な姿勢で臨んでいる。米大統領選を制したトランプ氏に対しては「革新的な協力関係を望む」とコメント。過去には同氏について「EUだけでなく、世界の問題になる」と評していた。
なお、現職のガウク大統領は今年6月、次期大統領選に出馬しない意向を表明した。
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