英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる国民投票以降、英企業同士のM&A(企業の合併・買収)の取引額が62%落ち込んでいることが、金融情報サービス大手トムソン・ロイターのデータで明らかになった。ブレグジットに絡む先行き不透明感を背景に、過去30年で最低の水準に沈んでいる。
6月23日の投票日以後にまとまった英企業同士のM&Aの総額はわずか10億ドル。外国企業による英企業の買収も69%落ち込むなど、米国や欧州の他の国々におけるM&Aの活況とは対照的な状況となっている。
EU離脱の決定を受けて急激に進んだポンド安は、ソフトバンクによる半導体チップ設計の英ARMホールディングスの買収に象徴されるように、外国企業による英企業買収の活発化につながるとの見方も生んでいた。しかし、むしろ英企業による国外での買収総額が国民投票後、885億ドルと59%増え、2007年以降で最高水準に達している。[M&A][日本企業の動向]
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