ロシアが、欧米との核戦争に備えた訓練を開始するもようだ。ロシアの非常事態省のウェブサイトに掲載された情報を元に、英インディペンデント電子版などが4日伝えた。
非常事態省は訓練について「危険度が高いとみられる施設で、非常事態発生時に放射性物質や化学・生物兵器の毒性物質から人々を保護する演習を実施する」と説明。公共の建物における防災対策を検証するほか、放射性物質や化学・生物兵器の毒性物質の監視センターや汚染除去拠点に応急隊員を配置し、研究所管理ネットワークを待機モードに設定するとしている。演習は3日間にわたり、緊急隊員2万人加え、市民4千万人が参加する予定。
また、これとは別に、モスクワ全市民を収容できる核シェルターを地下に建設する意向も明らかにした。
米国と欧州連合(EU)は2014年、クリミア危機の発生に伴い、ロシアに対する制裁を発動。その後も事態の改善が見られないことから、同措置を延長している。最近ではシリア内戦への介入をめぐってもあつれきがあるほか、3日にはプーチン大統領が兵器級余剰プルトニウムの処分に関する米国との合意を停止する大統領令に署名するなど、同国と欧米の関係が悪化している。
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