欧州委員会のユンケル委員長は27日、英国の欧州連合(EU)離脱に向けた交渉責任者に、元フランス外相のミシェル・バルニエ前域内市場・サービス担当委員を任命したと発表した。10月1日付で就任する。
バルニエ氏は、ユンケル委員長の直属となり、離脱手続きを定めたEU条約第50条に基づく準備や対英交渉を担う作業部会のトップに立つ。ユンケル委員長は「難しい職務だけに、経験のある政治家を任命したかった」と話している。
同氏はバローゾ前欧州委員長の下で副委員長と域内市場・サービス担当委員を兼任し、金融危機の再発防止に向けたEUの銀行規制見直しを手掛けた。ロンドンの金融業界の反対を押し切って銀行幹部のボーナス規制を導入したり、空売りの取り締まりを断行した経緯もあるだけに、英国にとっては厳しい交渉相手になると予想されている。[EU規制]
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