仏南東部ニースで起きたトラック突入テロをめぐり、カズヌーブ内相は犯行声明を出したイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」と容疑者の関連性は依然として不明との見解を示した。RTLラジオでのインタビューとして、AFP通信が伝えた。
カズヌーブ内相は「バランスを失った非常に暴力的な個人が急速に過激化し、この卑劣極まりない犯罪を犯した可能性は否めない」としている。
当局は、犯人をニースに住む31歳のチュニジア人モアメド・ラウエジュ・ブレルと特定。犯行に使われた車両からは拳銃のほか、レプリカのライフルや手りゅう弾が見つかっている。
複数の情報筋によると、容疑者は携帯電話から「さらに武器を持って来い」とのメッセージを何者かに送っていたほか、数日前に現場を訪れていた。事件に絡み、これまでに7人が逮捕されている。
テロはフランス革命記念日に当たる14日午後10時半ごろ(現地時間)に発生。ブレル容疑者は19トントラックで、花火見物客でにぎわう海岸沿いの遊歩道に突入し、2キロにわたってジグザグ走行を続けた後、トラックを止めて銃を乱射した。同容疑者は警官に射殺されたが、84人が犠牲となり、256人が負傷。現在も6歳の男児を含む18人が重篤な状態にある。
事件を受け、オランド大統領は緊急事態宣言を7月26日から3カ月延長することを決定した。
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