欧州中央銀行(ECB)は21日、ユーロ圏内の銀行を対象とした期間3年の低利融資を実施し、500以上の銀行に合計4,890億ユーロを貸し付けた。1回の資金供給量としてはリーマンショック後の2009年に実施した4,500億ユーロを超えて過去最高。
ECBが期間3年の長期融資を実行するのは初めてで、ユーロ財政危機に直面する銀行の資金繰りを助けるのが目的。ECBは当初4,500億ユーロ程度を想定していたが、それを上回る申し込みがあった。
フランスのサルコジ大統領は、銀行が今回の供給資金を利用して危機に陥ったユーロ圏加盟国の国債を買い支えることを提案したが、銀行が政治家の思惑通り国債買いに資金を振り向けるかどうかは不透明だ。自社の社債の償還やバランスシートの改善に使われるとの見方も多い。
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