英国とスイスは9日、両国を結ぶ直通列車の運行に向けた覚書を締結した。実現への障壁を取り除くため、共同の作業部会を設立する。
両国はこれにより、国境を越えた旅行や交易、環境に優しい輸送を促進したい考え。作業部会には双方の専門家が参加し、国境管理体制の確立や英仏海峡トンネルの安全基準の順守、企業との協議推進を含む、直通運転のための課題解決を目指す。数カ月以内に第1回会合を開き、運行、規制、政策、商業面での要件を満たすための行動計画の策定に着手するという。
スイスのレシュティ環境・運輸・エネルギー・通信相は、自身が望むほど早期ではないにしろ、直通運転は5~10年以内に実現するとの見通しを示した。飛行機の競合になり得るため、列車1本が1,000人の乗客で埋まれば、航空便を5便減らせるとしている。
ロンドンからジュネーブまでは現在、飛行機では約1時間40分、鉄道ではパリでの乗り換えを経て約7時間半かかる。直通列車の運行が実現すれば、これを5時間程度に短縮できるとみられる。
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