英国の金融大手HSBCホールディングスは1日、マーク・タッカー会長(67)が年内に退任すると発表した。引き続きジョルジュ・エレデリー最高経営責任者(CEO)の戦略アドバイザーを務めながら、後任を選定する。
タッカー氏は2017年10月、HSBCのCEOから非常勤取締役会長に就任した。中核市場のアジア移転や大規模な人員整理など大胆な組織再編を率いた一方、在任中はCEOが3度交代。19年に就任したエレデリー氏は、タッカー氏の下で4人目となる。
後任の選定を率いる独立非常勤取締役のアン・ゴッドベヒア氏は「取締役会は最適な候補者を特定するためのプロセスを進めており、銀行の次の発展と成長期に向けてエレデリー氏とチームを支援していく」とコメントした。ブルームバーグは、ゴッドベヒア氏が後任になる可能性が高いと報じている。
英国政府が定める上場企業の運営指針「コーポレート・ガバナンス・コード」では、会長職の任期は最長9年とすることを推奨している。そのため、タッカー氏の退任が市場に与える影響は軽微とみられる。[労務]
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