英国の石油大手BPは11日、2024年12月期の純利益(在庫評価変動の影響と特別損益除く)が89億1,500万ドルとなり、前期比35.6%減少したと発表した。同社は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で20年通期は57億ドルの純損失を出したが、これ以降で最低の業績に沈んだ。これを受け、経営戦略を抜本的に見直す方針を明らかにしている。
EBIT(利払い・税引き前利益、在庫評価変動の影響除く)を事業別に見ると、主力の石油生産・運営事業は119億3,700万ドルと、6.6%縮小。ガス・低炭素エネルギー事業は22%減の68億300万ドル、製油や販売の下流事業を行う顧客・製品事業は60.8%減の25億1,700万ドルだった。
石油・ガスの生産量は日量235万8,000石油換算バレルと、1年前から2%拡大している。
第4四半期(10~12月)に限ると、純利益は11億6,900万ドルと、前年同期比60.9%減少した。
BPのマレー・オーチンクロス最高経営責任者(CEO)は、「24年は低炭素事業への投資を含むポートフォリオの再構築とコスト削減を進めてきた」と説明。今年については、石油の生産量は増加するものの、ガス・低炭素エネルギー事業は縮小傾向になるとの見通しを示した。また、第1四半期には17億5,000万ドルの自社株買いを実施する計画だ。
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