英国のエネルギー分野のコンサルティング会社コーンウォール・インサイトは27日、同国が2030年までの再生可能エネルギー発電の設置目標を達成するのは困難との見通しを示した。政府が昨年末にクリーン電力行動計画を打ち出したにもかかわらず、太陽光・風力発電の設置容量は目標値を計32ギガワット下回ると予想している。
同社の調査によると、太陽光発電の設置容量は30年に29ギガワットとなり、現在の17ギガワットからは70%増えるものの、政府目標の45~47ギガワットを大きく下回る見通し。陸上風力発電は目標の27~29ギガワットに10ギガワット及ばず、洋上風力発電は目標の43~50ギガワットを6ギガワット下回ると予想する。
その要因としては、電力網との接続の遅れや、サプライチェーン(供給網)の制約、電力市場改革を巡る先行き不透明感を挙げている。
政府は昨年12月、30年までにクリーン電力の比率を95%以上に引き上げる目標に向けた行動計画を発表。プロジェクト承認や電力網との接続を迅速化し、400億ポンドの投資を促す方針を打ち出した。コーンウォール・インサイトはこの行動計画を歓迎した上で、これらの改革が今後5年で実質的な効果を発揮するのは困難との見方を示している。[環境ニュース]
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