世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議・スイス)が24日、閉幕した。今回の会議では、トランプ米大統領の保護主義的政策への対応について連日議論された。一方で、トランプ氏はオンラインで登壇し、欧州連合(EU)に対するさまざまな不満を訴えた。
トランプ氏は、「EUによる米国の扱いは極めて不当だ」と批判。「税金は高く、米国の農産物や自動車を買わないが、何百万台もの自動車を米国に送り込んでいる」と主張した。ただ、公約に掲げる10~20%の輸入関税については「米国で製造しない場合、関税を払う必要がある」とし、米国で投資した場合は免除する方針も示唆した。
同氏はさらに、EUのプロジェクト承認には時間がかかり過ぎると指摘したほか、アップルやグーグルといった米テクノロジー企業に競争法違反で巨額の罰金を科していることにも不満を訴えた。一方で「私は欧州諸国が好きだから、建設的な姿勢をとろうとしている」とも付け加えた。
今回のダボス会議は開幕日がトランプ氏の大統領就任日と重なり、同氏が矢継ぎ早に新政策を打ち出す中での開催となった。130超の国・地域から参加した3,000人近い政財界のトップらは今後、第2次トランプ政権への対応に追われることになる。
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