英国のエネルギー新興企業オクトパス・エナジーは17日、2024年10月31日時点で家庭向け電力・ガス市場のシェアが23.7%に達し、国内最大手に浮上したと発表した。1990年代のエネルギー市場自由化以降、業界トップの座が変わるのは初めて。15年の設立からわずか9年での快挙となった。
エネルギー分野のコンサルティング会社コーンウォール・インサイトによると、オクトパス・エナジーは1,290万世帯にサービスを提供している。これまで国内最大手だったガス・電力大手セントリカの小売部門ブリティッシュ・ガスのシェア23.1%を上回った。
オクトパス・エナジーは世界26カ国で事業を展開し、現在の評価額はおよそ90億ドル。24年だけでグループ全体で新たに4,750人を雇用するなど急拡大している。足元の英国では、24年に100万件近い新規顧客を獲得。これは30秒に1件のペースで、多くの顧客がほかの企業から同社に乗り換えたことが分かる。
英国では、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)やロシアによるウクライナ侵攻に伴うエネルギー危機の影響を受け、過去4年ほどでエネルギー事業者の数が半分以下となった。現在は上位6社が市場シェアの9割以上を握っている。
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