デンマークの資産運用会社コペンハーゲン・インフラストラクチャー・パートナーズ(CIP)は8日、英スコットランドの2カ所でバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)の施設を建設するため、新たに8億ポンドを投じると発表した。容量は合わせて1.5ギガワット。これにより、スコットランドは欧州最大のBESS施設3カ所を保有することになる。
新たな建設場所は、グラスゴー近郊のサウス・ラナークシャー(South Lanarkshire)と南部デビラ(Devilla)で、プロジェクト名はそれぞれ「コールバーン2(Coalburn 2)」と「デビラ(Devilla)」。稼働開始はいずれも2027~28年を予定している。
コールバーン2の予定地では、すでに今年10月の稼働を目指す「コールバーン1」が建設中。3つの施設を合わせた電力貯蔵量は3ギガワット時に上り、450万世帯に2時間分の電力を供給できるという。
コールバーンの建設現場を視察したスコットランド自治政府のスウィニー首相は「スコットランドのエネルギー転換インフラの成長に大きく貢献する」とコメント。「適切な場所に設置された蓄電システムは、家庭や企業に信頼性が高く安全な電力を供給することでネットゼロに近づけるだけでなく、周囲のコミュニティーを直接サポートできる」と述べた。
英国は、30年までに国内の電力インフラをおおむね脱炭素化する目標を掲げており、蓄電量では現在の4.5ギガワットから27~30ギガワットまで引き上げることを目指している。[環境ニュース]
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