ドイツ最大の労働組合である金属産業労組IGメタルは3日、前日に自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の全国の工場で実施した警告ストライキの参加者が、約10万人に上ったと発表した。ストは各シフトで2時間程度職務を離れるもので、夜勤シフトの参加者もいたため、一部は3日まで続いた。
大規模な警告ストは2018年以来で、今回は国内の製造拠点10カ所のうち9カ所で計9万8,650人が参加した。最多はニーダーザクセン州ウォルフスブルク(Wolfsburg)の本社工場で、4万7,000人。カッセル(Kassel)工場では1万2,500人、ハノーバー(Hannover)工場とツウィッカウ(Zwickau)工場では、それぞれ9,000人が仕事を中断した。
労組は進行中の団体交渉で7%の賃上げを要求してきた。しかしVWは、国内工場の少なくとも3カ所の閉鎖と、それに伴う大規模な人員削減や、給与の10%カットといった人件費削減計画を提示しており、賃上げ実現にはほど遠い状況だ。
11月下旬の第3回団交で労組は、工場を閉鎖せず、雇用を維持する場合には、昇給の事実上の停止を受け入れるとの対案を示したが、議論は平行線のまま終わった。第4回団交は12月9日の予定。[労務]
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