英政府は3日、再生可能エネルギー発電の補助金入札で131件のプロジェクトが選ばれたと発表した。設備容量は合わせて9.6ギガワットと、約110万世帯の電力需要を再生エネで賄うことが可能となる。前回入札では洋上風力発電プロジェクトは応札がなかったが、今回は9件が補助金を獲得している。
英国では再生エネの普及促進に向け、電力の市場価格が一定水準を下回った場合に政府が差額を保証する「差額決済契約(CfD)」制度が導入されている。今回の入札は、この対象となるプロジェクトを選ぶ6回目の入札となる。政府はCfDの予算を5億ポンド増やし、15億5,500万ポンドとすることを決めている。
今回選ばれた洋上風力発電プロジェクトには、デンマークのエネルギー大手オーステッドがヨークシャー沖で計画する「ホーンジー(Hornsea)3」と「ホーンジー4」が含まれる。設備容量は9件合わせて4.9ギガワット。
陸上風力発電と太陽光発電については、計115件のプロジェクトへの支援が決まった。新興技術については、潮力発電プロジェクト6件と、欧州最大級の浮体式洋上風力発電所「グリーン・ボルト」が選ばれている。
今回の入札で、CfDの対象となるプロジェクトは372件に増え、設備容量は合わせて39ギガワットに達している。ミリバンド・エネルギー安全保障・ネットゼロ相はこれについて、「政府とエネルギー業界が共同で投資確保に取り組んでいく決意を示すもの」とコメント。クリーンエネルギー転換に向け、今後も業界と協力して再生エネ開発を加速させる考えを示した。[環境ニュース]
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