ドイツ西部デュッセルドルフの区裁判所は1日、カジュアル衣料チェーンを展開する香港のエスプリ・ホールディングスの傘下7社について、破産手続きを開始した。経済紙ハンデルスブラットによると、7社のうちの1社「エスプリ・ヨーロッパ」は、営業を完全もしくは部分的に停止する。従業員約1,300人は、数十人を残し、解雇する方針だという。
7社はドイツを拠点に欧州事業を展開しており、5月に破産を申請していた。欧州のエスプリブランドの引き継ぎには、2社が名乗りを挙げており、近く売却先が決まる見通しだ。
エスプリは香港証券取引所に上場しているが、事業の主戦場は欧州で、2023年通期売上高は、ドイツだけで全体の半分超を占めている。
近年、インフレや金利上昇、エネルギー価格の高騰、国際情勢の不安定化などで財務状況が悪化していた。今年に入り欧州子会社の経営破綻が相次いでおり、ベルギーとスイスの子会社は3月に、オランダの子会社も7月に破産を申請した。[労務]
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