英政府は7月31日、再生可能エネルギー発電の差額決済契約(CFD)に投じる予算を15億5,500万ポンドに引き上げると発表した。保守党前政権の計画から約5億ポンド増やすことになる。
予算のうち11億ポンドは洋上風力発電、1億8,500万ポンドは陸上風力発電や太陽光発電などの既存技術に振り向ける。また、浮体式洋上風力発電や潮力発電といった新興の技術には、2億7,000万ポンドを支援する。
CFDは再生可能エネルギー発電プロジェクトに対し、電力市場価格が一定水準を下回った場合に差額を保証する制度で、対象となるプロジェクトは入札で選ばれる。政府は8月に第6ラウンドとなる入札を予定しており、9月に結果を発表する。第6ラウンドの支援額は、昨年に行われた第5ラウンドの7倍となる。
また、第5ラウンドの入札では差額保証の基準価格を引き下げたため、洋上風力発電プロジェクトでは応札がなかった。このため、今回の入札では基準価格を大幅に引き上げている。
ミリバンド・エネルギー安全保障・ネットゼロ相は予算増額について、「英国はグリーン技術の世界的リーダーとしての地位を回復する」と説明。エネルギーの独立性を高め、消費者を保護すると同時にクリーンエネルギー大国になるために必要なインフラを構築していくと述べた。[環境ニュース]
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。