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欧州委、ルフトハンザの伊ITA出資を承認

欧州委員会は3日、ドイツのルフトハンザ航空がイタリア国営ITAエアウェイズの株式41%を取得する計画を条件付きで承認すると発表した。一部資産の譲渡を含む譲歩案により、競争上の懸念が解消されると判断した。

欧州委は今回の計画について、イタリアと中欧諸国を結ぶ一部の短距離路線、およびイタリアと米国、カナダ、日本を結ぶ長距離路線の競争が阻害される可能性を指摘。また、ITAがルフトハンザとの統合後にミラノのリナーテ空港で圧倒的なシェアを握ることも問題視していた。

ルフトハンザとイタリア政府はこれを受け、ローマやミラノと中欧の都市を結ぶ路線の発着枠を競合に開放することを提案。また、ローマやミラノからイタリア内の別の都市への乗り継ぎ便についても同様の措置を取る。一方、長距離路線では発着枠の交換などで競合の競争力を向上させる。また、イタリア政府は当面はITAの過半数株を維持し、北米市場でルフトハンザの提携相手との競争を確保する方針を示した。

欧州委は今回、一連の提案が全て実施されたことを確認した上で株式取得を認めると説明。欧州委の監督の下、独立した組織がこれらの措置の実施状況を監視するとしている。

ITAは経営破綻したアリタリア航空を母体とする。ルフトハンザは昨年、イタリア政府とITAへの出資交渉をまとめた。取引額は3億2,500万ユーロで、2025年以降に残り株を買い取るオプションも含まれる。[EU規制]


関連国・地域: ドイツEUイタリア
関連業種: 運輸マクロ・統計・その他経済

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