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ヒートポンプの普及、需要不足が最大の障害

英国でヒートポンプの普及が進まない理由は、需要と熟練した施工者の不足であることが、イノベーション支援団体ネスタ(Nesta)が24日公表した調査報告書で明らかになった。

調査は、ヒートポンプの設置業者345社を対象に実施。回答者の40%は、ガスボイラーから切り替えようとする消費者が少ない点を挙げた。このほか、設置作業を行う熟練施工者を確保できないとの答えが30%、設置業務以外の不必要な事務作業や管理業務に費やす時間が障害になっているとの意見が19%だった。また45%は、顧客が見積もりを受け取った後に実際に設置しないのは、全体の費用が高過ぎるからだと考えている。

報告書は、消費者が最終的にヒートポンプに目を向けた場合、30年までに業界全体で約3万7,000人の施工者が必要になると試算。将来の需要を満たすには、施工者の確保が引き続き課題になると述べている。

政府は2021年、年間60万台のヒートポンプを設置する目標を掲げた。しかし、22年の実績は約5万5,000台にとどまっている。英国会計監査院(NAO)が3月に公表した報告書は、ヒートポンプの普及の遅れが脱炭素化の足を引っ張っているとして、設置目標の達成には新たな政策が必要と訴えていた。[環境ニュース]


関連国・地域: 英国
関連業種: 電力・ガス・水道マクロ・統計・その他経済

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