フランスのマクロン大統領は7日、ウクライナのゼレンスキー大統領とパリで会談し、仏軍用機大手ダッソー・アビアシオン製の戦闘機「ミラージュ2000―5」を供与すると約束した。ゼレンスキー氏はこの日、パリでバイデン米大統領とも会談。バイデン氏はウクライナへの追加資金援助を打ち出した。
マクロン氏は、今夏からフランス国内でミラージュのパイロット訓練を開始し、年内にはウクライナ軍での運用が可能になると説明している。4,500人規模のウクライナ旅団に装備を提供し、訓練を施す方針も明らかにした。
バイデン氏はゼレンスキー氏との会談で、ウクライナの電力網再建に向け2億2,500万ドルの追加支援を約束した。また、米共和党の一部議員の反対により、ウクライナへの600億ドル超の軍事支援が滞ったことについて、ゼレンスキー氏に謝罪した。
ゼレンスキー氏は、第2次世界大戦のノルマンディー上陸作戦決行日「Dデー」から80年を記念する式典に出席するため、6日からフランスを訪問しており、7日には国民議会(下院)で演説した。
ゼレンスキー氏はこの演説で、ノルマンディー上陸作戦がフランスのナチスからの解放につながったことを引き合いに出し、「これがなければ、ウクライナもフランスも存在しなかった」と強調した。「15~16日にスイスで開かれるウクライナ和平会議は、われわれのDデーとなる」と訴え、各国にウクライナ支援を要請した。
米国による軍事支援の遅れもあり、ウクライナ軍はここ数カ月、ロシア軍に対し劣勢に立たされている。
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