欧州議会(定数705)は24日、欧州連合(EU)域内の包装廃棄物の削減に向けた規則案を476対129の賛成多数で可決した。再利用やリサイクルを促すとともに、包装材の使用量を2040年までに15%削減することを目指す。中でも使い捨てプラスチックについては、30年からカフェのドリンクやホテルのミニシャンプーなど一部用途への使用を禁止する。
包装材の使用量については、18年の水準から30年までに5%、35年までに10%、40年までに15%削減する。これに向け、30年1月から◇青果◇飲食店内で消費する食品・飲料◇使い切りサイズの調味料◇宿泊施設のアメニティー◇厚さ15ミクロン未満の買い物袋――への使い捨てプラスチックの使用を禁止する。
リサイクル向上策としては、29年までに使い捨てペットボトルや飲料缶の90%以上を分別回収することを目指す。これに向け、加盟各国は返却制度の確立を義務づけられる。
再利用の促進に向けては、持ち帰り飲食物の販売業者に対し、消費者による容器持参を認めることや、30年までに牛乳や一部アルコール飲料を除く飲料の10%以上を再利用可能な容器で提供することを義務づける。
同規則案は、EU理事会での正式承認を経て成立する見通し。EU域内の包装廃棄物は21年に8,400万トンと、09年から25%増えており、対策が急がれている。[EU規制][環境ニュース]
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