英国のエネルギー業界の監督機関Ofgemは15日、電力・ガス料金の価格上限に一律16ポンドを上乗せする方針を明らかにした。2024年4月から25年3月が対象となり、1カ月当たりでは1.33ポンドが追加で課金されることになる。エネルギー各社は顧客の滞納による負担が拡大しており、これによる破綻などを避けるための措置としている。
Ofgemによると、エネルギー価格や生活コストの高騰を背景に、光熱費の滞納は総額約30億ポンドと過去最最悪の水準に達している。エネルギー各社は料金の支払いに苦慮する顧客に余裕のある返済計画を提示することを法的に義務付けられており、これを可能にするための資金が必要という。
Ofgemは「市場の健全性を維持し、エネルギー各社が顧客の料金支払いを支援できるようにするためには、各社が妥当な費用を回収できるように措置を取る必要がある」と説明している。
なお、Ofgemはすでに、来年1~3月の電力・ガス料金の上限を引き上げることを決めている。標準的な世帯の場合、現行の年間1,834ポンドから1,928ポンドに上昇する。
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