採鉱や不動産開発を手がける英国のバンクス・グループは3日、再生可能エネルギー部門バンクス・リニューアブルズをカナダの資産運用会社ブルックフィールドに売却すると発表した。取引額は明らかにしていないが、10億ドル近いと報じられている。
バンクス・リニューアブルズは、スコットランドとイングランド北部で11カ所の陸上風力発電所を運営し、設備容量は合わせて300メガワット。これに加え、容量300メガワットの陸上風力発電、太陽光発電、蓄電プロジェクトの開発許可を取得したほか、3.5ギガワットのプロジェクトを計画している。
英国の風力発電を巡っては、開発コストの上昇を受けた事業環境の悪化に各社が警鐘を鳴らしている。スウェーデンの電力大手バッテンフォールや英陸上風力発電開発会社コミュニティー・ウインドパワーは、コスト高騰を理由にプロジェクトの中止を決めた。
だが、ブルックフィールドは英国の再生可能エネルギー部門の見通しは明るく、風力発電のコスト圧力も短期的な問題だと見込んでいるという。同社は現在、スコットランドで設備容量60メガワットの風力発電所も開発している。[環境ニュース]
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