英国のエネルギー新興企業オクトパス・エナジーは1日、石油大手シェルの英国およびドイツの電力・ガス小売事業を買収することで合意したと発表した。取引額は明らかにしていない。両社は電気自動車(EV)充電サービス事業での国際提携も検討する。
オクトパスは、電力・ガスの小売りやブロードバンド・サービスを手がけるシェル・エナジー・リテールの英独事業を取得する。取引は当局の承認を得た上で、第4四半期(10~12月)に完了する見通し。
両事業の顧客数は、電力・ガス小売りが140万世帯、ブロードバンド・サービスが50万件。これにより、オクトパスの英国内の電力・ガス小売事業の顧客数は、約650万世帯に拡大する。
両社は併せて、国際的な協業の可能性を探る覚書も結んだ。EV充電サービス事業のシェル・リチャージとオクトパス・エレクトロバースの販売促進に向けた提携などを検討する。
シェルは欧州の家庭向けエネルギー事業から撤退する方針で、今回の取引もその一環。同社は1月に就任したワエル・サワン最高経営責任者(CEO)の下で、収益改善に向け事業再編を進めている。
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