英国で住宅向けの太陽光発電システムとヒートポンプの新設が順調に増えている。背景にはエネルギー価格の上昇があるとみられ、上半期(1~6月)の新設ペースはいずれも過去最高を記録した。小型発電設備などの認証機関MCSが14日発表した。
上半期に設置された住宅用太陽光発電パネルの数は12万枚を超えたほか、ヒートポンプの新設数は1カ月当たり平均3,000台に上る。このままのペースでいけば、再生可能エネルギー設備を備えた住宅の数は、年内に25万軒に達する可能性もある。英国では、小規模な再生可能エネルギー設備の設置容量は合わせて4ギガワットを超えている。
MCSのイアン・リッピン最高経営責任者(CEO)は「エネルギー価格の上昇が続く中で、電力や暖房を自給するために再生可能エネルギーを導入する家庭が増えている」と説明。政府が掲げる2050年までのカーボンニュートラルを実現するには、一般世帯の再生エネ導入をさらに後押ししていく必要があると話した。
政府は、35年までに太陽光発電の総設備容量を70ギガワットに引き上げる計画を打ち出している。また、28年までに年間60万台のヒートポンプを新設する方針で、ガスボイラーからの置き換えに5,000ポンドの補助金を給付している。[環境ニュース]
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