ドイツ鉄道(DB)と鉄道交通労組EVGは26日、賃上げ交渉を巡り提示された調停案について、それぞれの交渉担当者が管轄組織に受け入れを勧告したと発表した。EVGはこの案に対する組合員の投票を実施するため、当面のストライキは回避される。投票の結果では、8月末までに労働協約が成立する可能性が出てきた。
調停案によると、月額410ユーロの賃上げを、12月に200ユーロ、来年8月に210ユーロの2段階で実施するほか、インフレ補償の一時金として2,850ユーロを10月に支払う。鉄道の保守、信号、作業場の労働者や車掌、配車係など主要職種では追加で賃上げを実施し、労働協約の期間を今年3月から2025年3月末までとする。
この案を巡る組合員の投票結果は8月28日に発表される。受け入れが決まれば労働協定が成立し、約18万人の従業員に適用される。
労使交渉は2月から始まったが7回の交渉でも妥結せず、10日間にわたる調停が行われた。この間、EVGは3月末と4月末に大規模なストを実施し、鉄道網が大きく混乱していた。[労務]
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