英国の石油大手シェルは27日、第2四半期(4~6月)の在庫評価変動の影響と特別損益を除いた純利益が50億7,300万ドルとなり、前年同期比55.8%減少したと発表した。原油・ガス価格や精製マージンの低下が響き、四半期ベースでは過去2年弱で最低に沈んでいる。
在庫評価変動の影響と特別損益を除いた純利益を事業別に見ると、ガス部門は33.5%減の24億9,800万ドル。探査・採掘の上流部門は65.7%、化学製品部門は77.9%それぞれ縮小した。再生可能エネルギーソリューション部門は68.6%落ち込んでいる。コーポレート部門の純損失は6億5,400万ドルと、1年前の6億2,600万ドルから赤字がわずかに拡大。一方、電気自動車(EV)充電サービスや潤滑油などを手がけるマーケティング部門は19%の増益となった。
純利益は31億3,400万ドルとなり、82.6%減少した。
上流部門の石油・ガスの生産量は日量170万1,000石油換算バレルと11.3%減少し、ガス部門と合わせると5.8%減の273万1,000バレルだった。
第3四半期については、上流部門の生産量が日量160万~180万石油換算バレル、ガス部門は同87万~93万石油換算バレルを見込む。また、30億ドルの自社株買い戻しを行う方針だ。
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