英国とドイツを結ぶ初の国際連系送電線プロジェクト「ノイコネクト(NeuConnect)英独連系線」が19日、着工した。投資総額は28億ユーロで、2028年までの稼働開始を見込む。再生可能エネルギー由来の電力の相互融通を可能にすることにより、両国のエネルギー安全保障の向上と電力のグリーン化への貢献が期待されている。
ノイコネクトは、イングランド南東部ケント州とドイツ北西部ウィルヘルムスハーフェン(Wilhelmshaven)を結ぶ超高圧直流連系送電システムを構築し、両国間で電力を融通する世界最大規模の送電事業。設備は主に海底ケーブルと両端の交直変換所で構成され、新設する送電線は総延長が約725キロメートル、送電容量は1.4ギガワットとなる見通し。
ロシアのウクライナ侵攻を受け、欧州がロシアのパイプライン・ガスに代わるものを求めている中、エネルギー安全保障を強化する。
同プロジェクトは、仏インフラ投資会社メリディアン(Meridiam)と独保険大手アリアンツ傘下のアリアンツ・キャピタル・パートナーズ(ACP)、関西電力、東京電力パワーグリッドが出資するノイコネクトブリテンが開発。英国のインフラストラクチャー銀行や欧州投資銀行(EIB)、国際協力銀行(JBIC)など20社超の金融機関から成るコンソーシアムが資金を提供している。[環境ニュース][日本企業の動向]
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