米国のコンピューター大手IBMは6日、ドイツ南西部バーデン・ビュルテンベルク州エーニンゲン(Ehningen)に欧州初の量子データセンターを設置する計画を発表した。2024年の開設を予定する。
このデータセンターは、エーニンゲンにあるIBMの既存拠点内に設置される。100量子ビットを超えるプロセッサーを搭載した複数のコンピューターシステムを備え、欧州のクラウドリージョンとして機能。クラウド経由で量子コンピューティング技術を提供する。全ての情報処理を欧州連合(EU)域内で行うため、顧客は引き続き欧州のデータ規制を順守できるという。
IBMは、「欧州には世界をけん引する量子コンピューターの利用者がおり、実用規模の量子プロセッサー時代になって関心は高まるばかりだ」とコメント。データセンターとクラウドリージョンにより、欧州で利用者の選択肢が広がるとしている。
エーニンゲンでは21年、欧州初の量子コンピューター「Qシステム・ワン」が稼働を開始。ドイツの国立研究開発機関フラウンホーファー研究機構の依頼で、IBMが構築した。
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