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5月は過去3カ月で最低 ユーロ圏総合PMI=確定値

米国の金融情報サービス大手S&Pグローバルは5日、5月のユーロ圏総合PMI(購買担当者景気指数、確定値)が52.8となったと発表した。速報値から0.5ポイント下方修正され、前月から1.3ポイント低下。過去3カ月で最低を記録したが、景気の「改善」と「悪化」の境目である50は5カ月連続で上回った。

調査対象国のうち、ドイツは53.9と速報値から0.4ポイント引き下げられ、4月から0.3ポイント低下。過去2カ月で最も低い。フランスは51.2で速報値から0.2ポイント下方修正され、前月を1.2ポイント下回った。スペインは55.2、イタリアは52へそれぞれ下がった。

ユーロ圏総合指数のうち、新規受注は1年近く続いた力強い拡大ペースが弱まった。中でも輸出受注は過去15カ月で最低を記録している。雇用の伸びは、過去11カ月で最大となった前月から減速した。仕入れ価格と出荷価格の上昇幅は、共に緩和。事業見通しは依然として楽観的な範囲にあるものの、過去5カ月で最低の水準にとどまった。

■サービス業も悪化

ユーロ圏のサービス業PMIは55.1と、速報値を0.8ポイント、前月を1.1ポイントそれぞれ下回った。過去2カ月で最も低い。

国別では、ドイツが57.2と、速報値から0.6ポイント引き下げられたが、前月からは1.2ポイント上昇。過去13カ月で最も高い。新規受注は4カ月連続で増加し、雇用の伸びは緩やかだった。

フランスは52.5と、前月から2.1ポイント低下。新規受注が1月以来初めて減少した一方、雇用は29カ月連続で増加した。イタリアは54と前月から大きく3.6ポイント下落。スペインは1.2ポイント下がり56.7となった。

ハンブルク商業銀行(HCOB)のサイラス・デラルビア首席エコノミストは今回の結果について、「ユーロ圏のサービス部門は、好調な労働市場、賃金上昇、欧州全域で盛んな観光部門がけん引し堅調に推移している」とコメント。ユーロ圏の域内総生産(GDP)は、第2四半期(4~6月)にプラス成長を示すと分析した。

■英も低下

5月の英国の総合PMIは54と、速報値から0.1ポイント上方修正されたが、前月からは0.9ポイント低下した。分岐点を4カ月連続で上回っている。サービス業PMIは55.2と、前月から0.7ポイント下がったが、こちらも4カ月連続の分岐点越えとなった。


関連国・地域: EU
関連業種: マクロ・統計・その他経済

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