欧州連合(EU)の統計局ユーロスタットは8日、2022年第4四半期(10~12月)のユーロ圏19カ国の実質域内総生産(GDP、季節要因・稼働日数調整済み、改定値)成長率が前期比ゼロ%だったと発表した。2次速報値から0.1ポイント下方修正され、第3四半期のプラス0.4%から減速した。
家計最終消費支出は0.9%減り、前期の0.9%増からマイナスに転落。政府最終消費支出は0.7%拡大し、投資を示す総固定資本形成は3.6%下向いた。貿易は輸出が0.1%増えた半面、輸入は1.9%縮小した。
GDPを国別に見ると、ドイツは0.4%減り、第3四半期の0.5%増からマイナスに沈んだ。フランスは0.1%増えたが、伸びは前期の0.2%からやや減速。イタリアは0.1%減少し、第3四半期の0.4%増からマイナスに転じた。スペインは0.2%上向き、伸びは前期から変化がなかった。
ユーロ圏のGDPは、前年同期比で1.8%拡大。2次速報値から0.1ポイント下方修正され、伸びは第3四半期の2.4%から減速した。EU27カ国全体では前期比で0.1%減ったが、年率では1.7%拡大している。
欧州委員会は2月に発表した冬季経済見通しの中で、今年のユーロ圏のGDPが前年比0.9%拡大するとの予測を示した。昨年11月の秋季見通しから0.6ポイント上方修正している。来年の成長率は1.5%と、前回予測を維持した。
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