英国のエネルギー業界の監督機関Ofgemは27日、電力・ガス料金の価格上限を引き下げると発表した。標準的な世帯の場合、現行の年間4,279ポンドから3,280ポンドとなる。対象期間は4月1日~6月30日だが、4月からエネルギー価格高騰に対する政府支援策が縮小するため、消費者の負担は逆に増えることが見込まれる。
Ofgemは引き下げについて、エネルギーの購入・供給コストが大幅に下がったことを反映したものと説明。卸売価格が引き続き低下すれば、夏には再び価格上限が下がり、請求額も大きく下がる可能性があると指摘する。ただ同時に、価格がエネルギー危機以前の水準に戻ることはないとの見方を示した。
光熱費を巡っては、政府の支援策により標準的な世帯の支払額は最大で年間2,500ポンドとなっているが、4月にはこれが3,000ポンドに引き上げられる。また、全世帯を対象とした一律400ポンドの光熱費補助も3月で終了する予定だ。Ofgemは今回、「卸売価格は下がっているが、価格上限は政府が設定する光熱費の上限を下回っていないため、4月に請求額が再び上昇することになる」と述べている。
なお、Ofgemは5月26日に次回の価格上限の見直しを発表する。
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