スイス・スウェーデン資本のエンジニアリング大手ABBは20日、米国を拠点とするパワーコンバージョン部門について、台湾の電源ユニットメーカー、康舒科技(アクベル・ポリテック)に売却することで合意したと発表した。売却額は5億500万ドルで、取引は今年後半に完了する見通し。
ABBは、同部門は自社にとって非中核事業だと説明。今回の売却で、2020年末に発表した事業ポートフォリオ縮小計画が完了するとしている。
18年、米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)のインダストリアル・ソリューションズ部門(GEIS)を買収し、この一環としてパワーコンバージョン部門を取得した。同部門は米テキサス州プレイノ(Plano)に本拠を置き、世界で1,500人を雇用。北米市場に焦点を当てて電力変換事業を展開し、22年の売上高は約4億4,000万ドル、営業利益は約5,000万ドルだった。
ABBは20年、事業ポートフォリオ縮小に向けた分離・売却計画を発表。この一環として、メカニカルパワートランスミッション部門ドッジ(Dodge)を売却したほか、ターボチャージャー部門アクセレロン(Accelleron)・テクノロジーズをスピンオフ(事業の分離・独立)した。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。