英国の送電大手ナショナル・グリッドは10日、2022~26年の設備投資費を最大400億ポンドに拡大する方針を発表した。その多くは、エネルギー網の脱炭素化に投資。再生可能エネルギー発電施設との接続や、ガス網でのメタン排出量削減などに充てる。
同社はこれまで、25/26年度までの設備投資費を300億~350億ポンドと想定していたが、これを大きく引き上げた。英国および米国のエネルギー網と、その隣接事業に投じる計画だ。
このうち290億ポンドは、気候変動対策に役立つ経済活動の法的基準を示す「欧州連合(EU)タクソノミー規則」の原則にのっとったエネルギー網の脱炭素化に投資。送配電網を再生可能エネルギーを含む脱炭素された電力の生産施設と接続するほか、ガス網では漏れやすい配管の交換などでメタン排出量を削減する。
■上半期は45%増益
ナショナル・グリッドは併せて、22年9月中間期の税引き前利益が15億7,200万ポンドとなり、前年同期比45%増加したと発表した。エネルギー価格の上昇が追い風となった。
売上高は36%増の94億4,400万ポンド。営業利益は22億3,900万ポンドと、50%拡大した。英国事業は71%増えたが、うち送電事業は9%減少。米国事業は20%伸びている。[環境ニュース]
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。