英国の石油大手シェルは27日、第3四半期(7~9月)の在庫評価変動の影響と特別損益を除いた純利益が94億5,400万ドルとなり、前年同期比2.3倍に拡大したと発表した。過去最高益を記録した前期からは減速したものの、ロシアのウクライナ侵攻を背景とした石油・ガス価格の高騰が引き続き追い風となった。
在庫評価変動の影響と特別損益を除いた純利益を事業別に見ると、ガス部門は26.2%増の23億1,900万ドル。探査・採掘の上流部門は3.4倍に拡大し、化学製品部門は62.5%伸びた。一方、電気自動車(EV)充電サービスや潤滑油などを手がけるマーケティング部門は25.4%の減益だった。再生可能エネルギーソリューション部門の利益は3億8,300万ドルとなり、前年同期の1億7,100万ドルの赤字から黒字を回復した。コーポレート部門の純損失は5億7,100万ドルと、1年前の7億3,200万ドルから赤字が縮小している。
純利益は67億4,300万ドルとなり、前年同期比の4億4,700万ドルの赤字から黒字に転じた。
上流部門の石油・ガスの生産量は日量178万9,000石油換算バレルと11.9%減少し、ガス部門と合わせると9.8%減の276万6,000バレルだった。
第4四半期については、上流部門の生産量が日量175万~195万石油換算バレル、ガス部門は同91万~96万石油換算バレルになると見込んでいる。
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