英国の石油大手BPは17日、米国のバイオガス企業アーキア・エナジーを買収することで合意したと発表した。取引額は8億ドル相当の負債の引き受けも含めて、総額41億ドルに上る。
BPはアーキアの株式を1株当たり26ドルで取得する。これは、過去30日間の出来高加重平均株価に38%のプレミアムを上乗せした水準。BPは2020年にバーナード・ルーニー氏が最高経営責任者(CEO)に就任し、低炭素化や再生可能エネルギーに注力してきた。今回の買収は同CEOの就任以降で最大規模となる。
BPはエネルギー転換戦略の五つの柱の一つにバイオエネルギーを挙げており、30年までにバイオガス事業のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)を約20億ドル、エネルギー転換絡みのEBITDAを現在の90億~100億ドルから100億ドル超にそれぞれ拡大する目標を掲げる。アーキアの買収はこれに貢献する見通しだ。
アーキアは米国の50カ所で、有機廃棄物から発生するガスを精製して製造する再生可能天然ガス(RNG)の生産拠点を運営する。生産量は石油換算で日量約6,000バレル。同社は現在、80件近くのプロジェクトを進めており、RNGの生産量は30年までにおよそ5倍に拡大する可能性もある。[環境ニュース]
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