英国の北海移行局(NSTA)は13日、北海の油田・ガス田開発ラインセスの次回の公募に34鉱区を追加し、対象を932鉱区にすると明らかにした。入札は2023年1月12日に締め切り、第2四半期(4~6月)に最初のライセンスを付与する計画だ。
NSTAは対象鉱区の追加について、国防省と協議して決めたと説明。今回の公募では、対象が拡大される前の段階で100件超のライセンスが付与されるとの見通しが示されていた。政府はエネルギー安全保障の強化を進めており、NSTAは既存のインフラに近く早期に開発が可能な北海南部の4海域を優先域に指定。同海域には最初にライセンスを付与する方針で、1年から1年半で生産を開始できるとしている。
石油・ガスの新規開発を巡っては、50年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロとする目標と矛盾するとして、環境保護団体などが強く反対。ただ、NSTAは新規プロジェクトではこれまでより排出量を低く抑えることが可能で、21年の石油・ガス生産による排出量は18年と比べ20%以上減少したと述べている。また、石油・ガス業界は二酸化炭素(CO2)の回収・貯留や水素燃料の開発で重要な役割を担うとの見方を示した。[環境ニュース]
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