欧州連合(EU)の統計局ユーロスタットが2日発表した3月のユーロ圏17カ国の失業率(季節調整済み)は10.9%だった。前月から0.1ポイント悪化し、過去最悪を記録。失業者数は1,736万5,000人に達している。
失業率が最も高いのはスペイン(24.1%)で、前月から0.3ポイント上昇。一方、最も低かったのはオーストリア(4%)で、オランダ(5%)がこれに続く。
加盟27カ国全体の失業率は10.2%と前月から横ばい。失業者数は2,477万2,000人だった。
失業率が過去最悪の記録を更新したことで、各国政府が緊縮財政から成長重視の政策に軸足を移すよう迫られる可能性もある。ワシントンポストによると、欧州中央銀行(ECB)のマリオ・ドラギ総裁は財政協定に加え「成長協定」も必要と発言。またフランス大統領選で勝利が有力視される社会党のフランソワ・オランド候補は、緊縮財政志向のユーロ圏財務協定に成長に向けた要素も含めるよう交渉すると公約している。
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