英国のエネルギー業界の監督機関Ofgemは26日、10月1日から電力・ガス料金の上限を80%引き上げると発表した。標準的な世帯の場合、年間の価格上限は現行の1,971ポンドから3,549ポンドとなる。ロシアによる欧州への天然ガス供給抑制の動きを受け卸売価格が急騰しているためで、来年にはさらなる引き上げの可能性もあるという。
Ofgemは料金引き上げについて、世界各国における新型コロナウイルス関連規制の撤廃や、ロシアからの欧州向けガス供給の削減により卸売価格が記録的に上昇している現況を反映したものと説明した。
Ofgemのジョナサン・ブレアリー最高経営責任者(CEO)は、「英国全土に多大な影響を与える」と指摘した上で、「新首相は光熱費引き上げの影響に対処するため、迅速な行動を取る必要がある」と述べた。また、来年1月には料金上限が再び引き上げられる可能性が高いとの見通しを示している。
英国では毎年4月と10月に電力・ガス料金の上限が改訂されてきたが、Ofgemは先に、上限見直しの頻度を3カ月に1回に改定。次回の変更は来年1月となる。
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