英国の鉄道運行会社アバンティ(Avanti)・ウエストコーストは、14日から当面の間、運行本数を削減すると発表した。病欠の増加や争議行為による深刻な人員不足を受けたもの。併せて、この日から9月11日までの乗車券の販売を一時的に停止した。同社はロンドンとバーミンガム、マンチェスター、スコットランドのグラスゴーなどを結ぶ路線を運営するが、今回の措置で運行本数は半分近くまで削減される。
アバンティによると、運転士の多くが時間外労働を拒否していることで、通常は1週間当たり400本の運行本数が50本まで減少。直前の列車運休が相次ぐなど混乱が続いている。このため、信頼性の高いサービス提供に向け本数削減に踏み切ったという。
同社が運営するウエストコースト本線の運行本数は通常、1時間当たり最大7本だが、今回の措置では同4本まで削減。このうち、ロンドンからマンチェスターに向かう列車は1時間当たり3本から1本に減らされる。
アバンティは、本数削減の影響を最小限に抑えるため、約4週間分の乗車券の販売を停止。この期間の乗車券については、各週の週末までに、次の1週間分の販売を再開する方針だ。
鉄道運転士労働組合(ASLEF)はこれを受け、アバンティが運転士の行動を「非公式のストライキ」と捉えていることを非難。同社は十分な運転士を雇用していないと主張している。[労務]
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