英国の石油大手シェルは28日、第2四半期(4~6月)の在庫評価変動の影響と特別損益を除いた純利益が114億7,200万ドルとなり、前年同期比2.1倍に拡大したと発表した。ロシアのウクライナ侵攻を背景とした石油・ガス価格の高騰が追い風となり、2四半期連続で過去最高益を記録した。
在庫評価変動の影響と特別損益を除いた純利益を事業別に見ると、ガス部門は2.3倍増の37億5,800万ドル。探査・採掘の上流部門は96%増え、化学製品部門は2.1倍の増益となった。電気自動車(EV)充電サービスや潤滑油などを手掛けるマーケティング部門は21.4%の減益だった。再生可能エネルギーソリューション部門の利益は7億2,500万ドルとなり、前年同期の1,300万ドルの赤字から黒字を回復した。コーポレート部門の純損失は6億2,600万ドルと、1年前の3億9,900万ドルから赤字が拡大している。
純利益は180億4,000万ドルとなり、前年同期比5.3倍に伸びた。
上流部門の石油・ガスの生産量は日量191万7,000石油換算バレルと13.1%減少し、ガス部門と合わせると10.9%減の289万8,000バレルだった。
第3四半期については、上流部門の生産量が日量175万~195万石油換算バレル、ガス部門は同89万~94万石油換算バレルになると見込んでいる。また同期までに60億ドルの自社株買いを完了する方針を示した。
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