ドイツ政府は、建物のエネルギー効率改善に向けた改修工事の補助金として、年130億~140億ユーロを拠出する方針だ。ドイツのハーベック副首相兼経済・気候保護相が26日発表した。
補助金の対象となるのは主に旧式の建物の改修工事で、最大130億ユーロが振り向けられ、省エネ効果の高い窓やドア、暖房器具の設置などを支援する。加えて、新築の建物のエネルギー効率向上に向けても約10億ユーロを支給する。
資金は気候変動基金から拠出し、ドイツ復興金融公庫(KfW)を通じて補助金を支給する。
ドイツは2045年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロ化する目標に向け、かねて建物のエネルギー効率改善に取り組んでおり、昨年には総額80億ユーロ、今年は既に総額96億ユーロの補助金を支給している。ただ、ロシアのウクライナ侵攻を受けたエネルギー価格高騰とガス供給減を背景に、補助金の拡大に踏み切る格好となる。
政府は先に建設業界に対し、新規に設置する暖房システムのエネルギーを65%以上、再生可能エネルギーで賄うことを義務付ける緊急措置も提案していた。[環境ニュース]
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