英国の北海移行局(NSTA)は21日、英国のガス・電力大手セントリカに、北海沖の天然ガス貯蔵施設「ラフ(Rough)」の再開に必要となるライセンスを付与すると発表した。セントリカは6月、ラフが位置する海域のガス貯蔵ライセンスを申請。期限内にその他の企業からの同ライセンスへの応札はなかった。
ラフはイングランド東岸沖の北海南部に位置する国内最大のガス貯蔵施設で、10日分のガス貯蔵が可能。かつては英国のガス貯蔵能力の7割を占めていたが、政府が改修費の支援を拒否したため、2017年に閉鎖された。
ただ、ロシアのウクライナ侵攻などを受け、エネルギー価格が高騰する中、英政府は4月、エネルギーの自給率向上を含む新たなエネルギー安全保障戦略を公表。セントリカは、今冬の英国のエネルギー自立を支援するため、ラフの再稼働を決めた。
ガス貯蔵の再開には、NSTAを含む当局の規制上の承認が必要となる。
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