ユーロ圏貿易収支、２月は黒字に転換

欧州連合（ＥＵ）の統計局ユーロスタットは16日、２月のユーロ圏17カ国の貿易収支（速報値）が28億ユーロの出超になったと発表した。79億ユーロの赤字だった前月（改定値）から黒字に転換した。

輸出と輸入は前年同月比でそれぞれ11％、７％伸びた。ＥＵ加盟27カ国全体の貿易収支は94億ユーロの入超で、前月の235億ユーロから赤字が大幅に縮小した。輸出は１年前と比べ10％、輸入は８％伸びている。

■１月は工業製品の黒字が拡大

ユーロスタットはこの日、１月のユーロ圏貿易収支の内訳を発表した。一次産品の赤字は前年同月の309億ユーロから321億ユーロに拡大。中でもエネルギーの入超額が膨らんでいる。一方、工業製品は黒字が139億ユーロから228億ユーロに増えた。特に機械・車両の伸びが大きい。

主要国の貿易収支は、ドイツの黒字が131億ユーロと最大で、これにオランダ（42億ユーロ）とアイルランド（32億ユーロ）が続く。一方、赤字が最も大きいのはフランスで78億ユーロ。次いでイタリア（43億ユーロ）、スペイン（36億ユーロ）となっている。ＥＵ27カ国中で赤字が最も大きいのは英国で、116億ユーロだった。