英国の製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)は1日、7月18日にコンシューマーヘルスケア部門のヘイリーオン(Haleon)をロンドン証券取引所(LSE)に上場すると発表した。既に金融行為規制機構(FCA)に届け出を提出しており、承認される見通し。ロンドンでの新規上場企業としては過去10年で最大となる。
ヘイリーオンは米国の製薬大手ファイザーとの合弁で、GSKが68%、ファイザーが32%それぞれ出資する。上場に伴い、GSKの既存株主はGSK株1株につきヘイリーオン株1株を受け取り、ヘイリーオンの54.5%を保有する。また、GSKと同社の年金資金関連の資金調達メカニズムが、それぞれ最大6%、7.5%を握ることになるが、GSKは保有分を段階的に売却する方針を示している。
一方、ファイザーは上場後に持ち株を手放すことを明らかにしている。ただ、ヘイリーオンの株価が不安定にならないよう、数カ月間のロックアップ(売却禁止期間)を設けるという。
GSKは7月6日に株主総会を開き、ヘイリーオンの分離上場について承認を求める。また、同月27日に第2四半期(4~6月)の業績を発表するが、ヘイリーオンは非継続事業として扱われる。ヘイリーオンの売上高は100億ポンド弱で、中期的に年4~6%の増加を見込む。
なお、GSKは特殊性の高い新薬やワクチンに注力する方針を打ち出しており、4月には骨髄線維症の治療薬を手掛ける米国のバイオ医薬品会社シエラ・オンコロジーを19億ドルで買収することで合意。5月末にも米国のバイオ企業アフィニバックス(Affinivax)を21億ドルで買収することを決めている。
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