欧州委員会は11日、安全性に問題があるとして欧州連合(EU)域内での運航を禁止する航空会社のリストを更新したと発表した。新たにアエロフロート航空やオーロラ航空などロシアの航空会社21社が加わっている。
欧州委員会のバレアン運輸担当委員は、ロシアの21社をリストに加えた理由について、「同国の一部航空会社が耐空証明を取得していない外国籍の航空機を何百機も運航することを、ロシア航空当局が認めているため」と説明。今回の措置は、ロシアのウクライナ侵攻を受けた経済制裁ではなく、純粋に技術・安全上の理由に基づくとしている。
リストの更新は今回で39回目となり、計117社が対象となっている。うち90社は、航空当局の監督に問題があると見なされるアフガニスタンなど15カ国の航空会社。一方、個別の航空会社としては、ロシアの21社に加え、ベネズエラのアビオール(Avior)・エアラインズ、イランのアセマン(Aseman)航空、イラク航空、スリナムのブルー・ウィング航空、ナイジェリアのメドビュー(Med-View)航空、エア・ジンバブエの6社がリストに名を連ねている。
なお、EUはこのリストとは別に、ロシアのウクライナ侵攻を受けた制裁の一環として、ロシアの航空機がEU領空に乗り入れることを禁じている。また、ベラルーシの航空会社はこのリストには含まれていないが、EUは2021年に同国が旅客機の強制着陸とジャーナリスト拘束を命じた問題を受け、同年6月からベラルーシの航空会社の領空乗り入れを禁止している。[EU規制]
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