再保険で独2位のハノーバー再保険は14日、2011年12月通期の純利益が6億600万ユーロとなり、前年比19.1%減少したと発表した。相次ぐ自然災害で保険金請求額が膨れ上がったためだが、投資収入が拡大したことで昨年5月に変更した目標の5億ユーロを上回った。
総保険料収入は5.8%増の120億9,610万ユーロ。純投資収入は13億8,400万ユーロと9.9%増えたものの、EBIT(利払い・税引き前利益)は8億4,140万ユーロと28.6%落ち込んだ。損保の保険金請求額は9億8,070万ユーロと、当初予想の4億5,100万ユーロの2倍以上に増加している。東日本大震災関連だけでも2億2,870万ユーロに上る。このため損保の収益性を示すコンバインド・レシオ(保険料収入に対する支出と請求額の割合)は、1年前の98.2%から104.3%に大幅に悪化した。
同社は今年について楽観的で、総保険料収入は前年比5~7%増加すると予想。保険金請求額は通年で5億6,000万ユーロを見込んでいる。なおハノーバー再保険は併せて、監査役会が欧州連合(EU)の「欧州会社法」に基づき同社を「欧州会社(SE)」に転換することを承認したと明らかにした。来年初めには転換が完了する見込みだ。
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